内蔵SSDのおすすめ5選。HDDからの換装で効果を実感。古くなったPCでも動作速度が超快適に!

SSDという言葉をよく聞くようになりました。SSDとは“Solid State Drive”の略で、HDDと同じ役割を果たしますが、回転する円盤に磁気で記録を行なうHDDとは違って、フラッシュメモリを記憶媒体に使っていますので、高速で衝撃にも強いことが利点です。

最近の薄型ノートPCはSSDを採用した製品が主流ですが、コスト重視のノートPCやデスクトップPCでは、HDDが採用されていることもあります。少し古いPCを使っていて、動作速度に不満がある場合でも、HDDをSSDに換装すると、格段に快適になります。また、PS4やPS4 ProもストレージとしてHDDを搭載していますが、SSDに換装することで、ゲームの起動やステージの読み込みにかかる時間が短縮されます。

内蔵SSD(Amazon)

SSDを選ぶ際のポイントとしては、「フォームファクター」「容量」「フラッシュメモリの種類」の3つが挙げられます。

フォームファクターとは形状のことで、PCに内蔵するタイプの製品は、2.5インチHDDとほぼ同じサイズの2.5インチSSDと、メモリモジュールのようなむき出しの基板型のM.2 SSDに大別できます。ノートPCやデスクトップPCのHDDをSSDに換装する場合は2.5インチSSDを、最新パーツを使って新しくPCを自作するならM.2 SSDを選ぶのがおすすめ。SSDとしての性能は、SATA対応の2.5インチSSDより、PCI Express対応のM.2 SSDのほうがはるかに高いのですが、SATA対応2.5インチSSDでもHDDに比べれば十分に高速です。

容量は大きければ大きいほど多くのファイルを保存できますが、その分、値段は高くなります。SSDの価格は年々下がっており、1TBクラスの製品も気軽に買えるようになりました。HDDをSSDに換装する場合は、元のHDDの2倍以上の容量にすることをおすすめします。

フラッシュメモリには種類がいくつかあり、種類によって1つのメモリセルに記録できるデータ量が異なります。1つのメモリセルに、MLCでは2bit、TLC(3bit MLC)は3bit、QLC(4bit MLC)では4bitのデータを記録できます。基本的に書き換え可能回数や速度などは、MLC>TLC>QLCの順になり、1bit当たりのコストでは逆にQLCが一番有利となります。信頼性重視ならTLC、価格や容量重視ならQLCがおすすめです。

今回は、古いHDD搭載PCやPS4/PS4 Proの換装用として使えるSATA対応2.5インチSSDと、新しくPCを組み立てる際におすすめのPCI Express対応M.2 SSDをあわせて5製品、紹介します。

Samsung 870 QVO

第2世代QLC 3D NAND搭載で高コスパを実現

Samsung 870 QVOは、SATA対応2.5インチSSDです。Samsung製SSDは、SSDの主要パーツのフラッシュメモリ、コントローラー、DRAMのすべてを自社で開発していることが特徴で、性能と信頼性に定評があります。フラッシュメモリとして第2世代QLC 3D NANDを搭載し、1TB/2TB/4TB/8TBという大容量を実現していることが魅力です。

読み出し速度は最大560MB/s、書き込み速度は最大530MB/sと、SATA対応SSDとしてはトップクラスの性能を誇り、フラッシュメモリの一部をSLCとして使うことで高速な書き込みを実現するIntelligent TurboWriteも備えています。公式サイトから無償でデータ移行ソフト「Samsung Data Migration 4.0」をダウンロードできるのも便利です。

Amazonでの1TBモデルの販売価格は約1万円です。

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SanDisk SSD Ultra 3D

TLC採用で信頼性が高い2.5インチSSD

SanDisk SSD Ultra 3Dは、SATA対応2.5インチSSDです。フラッシュメモリとしてTLC 3D NANDを採用し、容量250GB/500GB/1TB/2TB/4TBの5モデルが用意されています。

読み出し速度は最大560MB/s、書き込み速度は最大530MB/sと、SATA 6Gbpsの限界に近い性能を実現しています。また、フラッシュメモリの一部をSLCとして使うことで高速な書き込みを実現するnCache 2.0も備えています。専用ユーティリティの「サンディスク SSD ダッシュボード」によって、SSDの現在の性能をリアルタイムで可視化できます。

製品保証も5年間と長いので、信頼性にこだわる人にもおすすめできます。Amazonでの1TBモデルの販売価格は約1万2000円です。


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Crucial MX500

信頼性に定評があるTLC採用2.5インチSSD

Crucial MX500は、フラッシュメモリとしてTLC 3D NANDを採用したSATA対応2.5インチSSDです。Crucialは、メモリメーカーMicronのコンシューマー向けブランドで、MX500にもMicron製フラッシュメモリが使われています。

容量は250GB/500GB/1TB/2TBの4モデルが用意されています。読み出し速度は最大560MB/s、書き込み速度は最大510MB/sで、SATA 6Gbps対応SSDとしてはトップクラスの性能。5年保証付きで、信頼性もお墨付きです。専用ユーティリティの「Crucial Storage Executive」を使うことで、メインメモリをキャッシュとして使い、高速化が可能です。

SATA対応なので、古いノートPCやPS4/PS4 ProのHDD換装用としておすすめ。Amazonでの1TBモデルの販売価格は約1万2000円です。

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Samsung 980 PRO

読み出し7000MB/sを実現した超高速SSD

Samsung 980 PROは、最新のPCI Express 4.0に対応したM.2 SSDです。Samsungのコンシューマー向けSSDの中でもハイエンドに位置する製品で、Samsung製TLC 3D NANDを採用し、容量は250GB/500GB/1TB/2TBの4モデルが用意されています。

本製品の魅力はなんといってもその高い性能です。読み出し速度は最大7000MB/s、書き込み速度は最大5000MB/sと、SATA対応SSDより10倍以上も高速です。その分、価格はやや高いのですが、性能にこだわるハイエンドゲーマーやクリエイターにおすすめの製品です。

高速なM.2 SSDは発熱もかなり大きいので、安定動作のためにはヒートシンクの利用をおすすめします。500GB/1TB/2TBのモデルについてはヒートシンクとのセットも用意されています。

Amazonでの1TBモデルの販売価格は約2万3000円です。

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Crucial P5 Plus

PCをこれから組む人におすすめの超高速SSD

Crucial P5 Plusは、最新のPCI Express 4.0に対応したM.2 SSDです。2021年8月発表の最新製品で、フラッシュメモリとしてMicron製TLC 3D NANDを採用。容量は500GB/1TB/2TBの3モデルが用意されています。

CrucialブランドのSSDの中で最も上位となる製品で、読み出し速度は最大6600MB/s、書き込み速度は最大5000MB/sと高速です。OSやアプリケーションの起動時間も大きく短縮され、非常に快適な環境が得られます。保証も5年間と長く。これからパーツを集めてPCを組もうと思ってる人には特におすすめしたい製品です。クローニングやバックアップが手軽に行なえるアプリ「Acronis True Image for Crucial」が無料で利用できることも魅力です。

Amazonでの1TBモデルの販売価格は約2万2000円となっています。

Crucial P5 Plus(Amazon)

記事中の製品はEngadget日本版チームが推奨しているものです。販売情報は記事執筆時点のもので、価格や在庫状況は常に変化しています。

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