「エクセルから投資まで」大満足。43.8型で32:9超ウルトラワイド、BOE製液晶「Innocn WR44-PLUS」レビュー すまほん!!

中国メーカー「Innocn(联合创新)」より、43.8型液晶ウルトラワイドモニター「WR44-PLUS」を提供いただいたのでレビューします。

 WR44-PLUSはウルトラワイドモニターの中でも、特にワイドな製品。アスペクト比は32:9(3840×1080)となっており、16:9のコンテンツを二つ横に並べ表示することができます。

ベゼルは狭く1cm程。スッキリとしたデザインです。

ディスプレイサプライヤーは、前回レビューした「WF29-Pro」同様、中国京東方科技集団(BOE)が供給。発色も良好で満足できるものです。

本製品は、ゲーミングディスプレイとしての利用も想定されています。応答速度は1msと低遅延でリフレッシュレートは最大120Hz。

120Hzで使用している間は、それ程コンテンツを滑らかに描写できているという実感は無いのですが、60Hzに戻した所を60Hzと120Hzの差を実感しました。スマホでもそうなのですが、高駆動に慣れてしまえば、60Hz駆動には戻りたくなくなりますね。

背面もゲーミングデバイスらしく光っています。(設定から光らなくすることも可能)

デスクスタンドは可動域が広く、柔軟に向きや角度を調整可能。個人的に高さを調整に対応しているかどうかは重要な点です。座っている椅子の高さに合わせて、モニターの高さを調整することで、長時間の作業でも首が疲れにくくなります。

外部インターフェースはかなり充実しています。背面左側の入力ポートには、左から順にタイプCポート、2つのHDMIポート、Displayポート、オーディオジャックを備えています。USBタイプCポートは最大65Wの給電に対応。

背面右側には3つのUSBポート、USBタイプBポートに電源ポートを備えています。

正面下部のInnocnロゴの下には、電源ボタンや輝度を調整する5つのボタンを備えています。後述するPIP/PBP画面分割もこのボタンを押すことで行えます。

ウルトラワイドモニターのメリットは、やはりマルチタスクのしやすさです。

「エクセルから投資まで」大満足。43.8型で32:9超ウルトラワイド、BOE製液晶「Innocn WR44-PLUS」レビュー すまほん!!

すまほん!!は縦表示で7つまで表示可能

まずは趣味の仮想通貨トレードをしてみます。

仮想通貨はビットコインやイーサリアムといったメジャーな通貨が少し動くと、それに釣られて他のマイナーな通貨(アルトコイン)が連動して大きく動く傾向にあります。(一概には言えませんが)

その為、デイトレードなど短期投資でマイナーなコインをトレードする際にはメジャーコイン(ビットコインやイーサリアム)の値動きが重要となり、マイナーコインと共にメジャーコインも監視することで有利にトレードを行なえます。

そんな時に役立つのがウルトラワイドモニターです。左から順にビットコイン・イーサリアム・AVAX(比較的マイナーな通貨)と3つのタブを開き同時に値動きを追うことができるのです。

左から順に BTC・ETH・AVAX

複数の銘柄(通貨)の値動きを監視するのにあたって、より多くのタブを開けるに越したことはありませんね。

最大8つの値動きを同時に監視することが可能、内1つはわずかに見切れてしまうが

本製品では32:9というアスペクト比を活かし、16:9という使い慣れたサイズで、Excelを2つ開くこともできます。左画面で表示している値をもとに、右側で表を作成するということも容易にできます。この点はかなり気に入っています。

また、複数のデバイスから映像を出力し、1枚のモニターで分割し表示するPIP/PBP機能も搭載。ただし、PBP機能で入力時は3840×1080で認識されてしまいアスペクト比が崩れてしまいます。アスペクト比を崩さないためには、入力元のデバイスで解像度を1920×1080などに事前に合わせておく必要があります。

左画面:デスクトップの映像を入力 右画面:ノートパソコンの映像を入力

スマホの画面を入力する際など、入力元で解像度を変更できないデバイスだと、アスペクト比が崩れて崩れてしまうので注意が必要です。

Galaxy S20の映像を有線で右側に表示。入力元のS20では解像度を設定できないためアスペクト比が崩れてしまう

アスペクト比32:9という中々尖った特徴を持つWR44-PLUS。マルチタスク作業は確かに捗ります。株式投資・トレード用に購入するのもお勧めできます。

唯一気になった点は、16:9の動画や21:9の映画の視聴時でも左右両端にデットスペースができてしまう点です。マルチタスクが少なく、動画視聴が多い方なら、下位モデルにあたる21:9のWF29-Proの方が良いかもしれません。

映像は16:9のYouTubeコンテンツ(全画面表示)

BOE製液晶を使っているということもあり、ディスプレイ品質は29型のWF29-Pro同様に高いです。また本製品はHDR表示性能を表す規格、Display HDR 600にも準拠。色合いも正確で階調表現力も高いため、動画編集用モニターとして利用するのも良いでしょう。

ちなみに、本製品はスピーカーを内蔵しているのですが最大5Wと小さく音質もいまいち。音質にこだわりがある方は外部スピーカーも用意することおすすめします。

画面サイズ43.8型 ウルトラワイド,非光沢IPS
解像度3840×1080 アスペクト比32:9
視野角水平・垂直178度
輝度500cd/m²
コントラスト比1000:1
リフレッシュレート最大120Hz
寸法108.9 x 28.67 x 54.74 cm,14.4kg