シリーズ最上位でトップクラスのカメラ画質! Apple「iPhone 12 Pro Max」

iPhone 12シリーズ最大だが最強の1台!

 今回iPhone 12シリーズは、冒頭に書いたように、12と12 Proは10月23日から販売開始、12 miniと12 Pro Maxは11月13日から販売開始と、2パターンに分かれた。筆者が所有するiPhoneの最新はX。X→XR→11と、さすがに3世代空いたため、今年(2020年)は購入することを決めていた。

 もともと望遠はあまり使わないので、12 miniでいいかと思っていたところ、Pro系のみProRAW対応というアナウンス。RAWは使いたい。「では12 Pro」にとなりそうなところだが、12 Pro Maxのみ広角のセンサーサイズが約47%大きく、手振れ補正もセンサーシフト光学式。結局全部入りの12 Pro Max(グラファイト/128GB)を予約開始と同時に申し込んだ。

 貸出の件は、予約以前に話があったので(このときはまだ12 miniか12 Pro Maxか未定だった)、結果的に2台揃った格好だ。貸出機はパシフィックブルー/512GB。どちらにしようか悩んだ色でもある(笑)。

 iPhone 12シリーズの各モデルのおもな違いはサイズ、それに伴う重量/バッテリ容量、12系はメモリ4GB、Pro系は6GB(非公開)、そしてカメラとなる(12と12 miniのカメラは同じ)。パネルはすべてOLEDだ。ご紹介する12 Pro Maxは最大サイズで最大性能。おもな仕様は以下のとおり。

Apple「iPhone 12 Pro Max」の仕様
SoCA14 Bionic
メモリ6GB(非公開)
ストレージ128GB/256GB/512GB
OSiOS 14
ディスプレイ6.7型OLED、2,778×1,284ピクセル、458ppi、広色域ディスプレイ(P3)
ネットワーク2x2 MIMO対応Wi-Fi 6(802.11ax)、Bluetooth 5、NFC(FeliCa対応)
SIMデュアルSIM(Nano SIMとeSIM)
対応バンド(モデルA2410)5G NR(バンドn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n20、n25、n28、n38、n40、n41、n66、n77、n78、n79)FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66、71)TD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42、46、48)UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)
インターフェイスLightningコネクタ、ステレオスピーカー
センサーFace ID、LiDARスキャナ、気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー
位置情報内蔵GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou、デジタルコンパス、Wi-Fi、携帯電話通信、iBeaconマイクロロケーション
カメラ背面:超広角:1,200万、f/2.4絞り値と120°視野角広角:1,200万、f/1.6絞り値望遠:1,200万、f/2.2絞り値LiDAR、センサーシフト光学式手ぶれ補正/広角、光学式手ぶれ補正/望遠、True Toneフラッシュ、ナイトモード、Deep Fusion、HDR 3前面:1,200万、f/2.2絞り値ナイトモード、Deep Fusion、HDR 3
防沫性能/耐水性能/防塵性能IP68等級(最大水深6メートルで最大30分間)
バッテリ駆動時間ビデオ再生:最大20時間、ビデオ再生(ストリーミング):最大12時間、オーディオ再生:最大80時間。ワイヤレス充電(Qi充電器対応最大7.5W、MagSafe最大15W)
サイズ/重量約78.1×160.8×7.4mm(幅×奥行き×高さ)/約226g
カラーバリエーションシルバー、グラファイト、ゴールド、パシフィックブルー
そのほかType-C/Lightningケーブル付属、MagSafe対応
税別価格117,800円/128,800円/150,800円

 SoCはA14 Bionic。11系はA13 Bionicなので1世代進化した。5nmプロセスで製造され、2つの高性能CPUコアと4つの高効率CPUコア、GPU 4コア、Neural Engine 16コア。同社によると、A13 Bionicと比較してチップ性能は40%高速、GPUコアは30%高速化されているとのこと。

 メモリは非公開だが6GB。ストレージは128GB/256GB/512GBの3タイプ用意されている。OSはiOS 14。ディスプレイは6.7型OLED、2,778×1,284ドットで458ppi。広色域(P3)だ。ネットワークは、2x2 MIMO対応Wi-Fi 6(802.11ax)、Bluetooth 5、NFC(FeliCa対応)。そして1つのNano SIMスロットとeSIMでデュアルSIMとなる。

シリーズ最上位でトップクラスのカメラ画質! Apple「iPhone 12 Pro Max」

 対応するバンドは表を参考にしていただきたいが、従来のLTEまでに加え5G対応となった。ただしミリ波には未対応だ。個人的にはどちらもまだ時期尚早で、当面LTEで使えばいいのではと思っている。

 インターフェイスはLightningコネクタ、ステレオスピーカー。センサーはFace ID、LiDARスキャナ、気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー。位置情報は内蔵GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou、デジタルコンパス、Wi-Fi、携帯電話通信、iBeaconマイクロロケーションを搭載している。なおカメラについては別途解説する。

 充電は、有線に加え、Qiによる無線と、加えて磁石で吸着するMagSafe。前者は最大7.5W、後者は最大15Wと、充電時間が異なる。付属のケーブルはType-C/Lightningに変更された。

 防沫性能/耐水性能/防塵性能はIP68等級で最大水深6mで最大30分間。バッテリ駆動時間は、ビデオ再生:最大20時間、ビデオ再生(ストリーミング):最大12時間、オーディオ再生:最大80時間。カラーバリエーションはシルバー、グラファイト、ゴールド、パシフィックブルーの4色。

 そしてサイズは約78.1×160.8×7.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量約226g。12 Proが約71.5×146.7×7.4mm(同)、重量約187g(12のサイズは同じ。重量162g)。12 miniだと、約64.2×131.5×7.4mm(同)、重量約133g。厚みだけ同じだが、サイズ/重量はかなり違うのがわかる。少し面白いのは12と12 Proのサイズが同じと言うことだ。カメラの構成は違うが同じケースを使うことができる。

 税別価格は容量順に117,800円/128,800円/150,800円。Androidのハイエンドも10万円越えするので、特別高いわけではない。

うまく壁紙でわからなくしているが、(筆者は気にしないが)相変わらず広めのノッチがある背面(パシフィックブルー、グラファイト)。左が貸出機のパシフィックブルー(512GB)、右が筆者所有のグラファイト(128GB)左側面に消音ボタン、音量±、SIMカードスロット。下側面にスピーカーとLightningコネクタ右側面に電源ボタン。上側面は何もないNano SIMスロット付近。本体が大きめなので、Nano SIMがすごく小さく見えるパッケージと付属品(ケーブル)。イヤフォンとACアダプタがなくなり、ケーブルのみとなったので、パッケージが薄くなっている重量。実測で227giPhone 5s、X、12 Pro Max、番外編でXperia 1 IIとの比較。12 Pro Maxは大きいと言われているが、じつはXperia 1 IIの方が少し長いLeather Wallet。MagSafeの磁石を使ったアクセサリLeather Walletを装着時。磁石でピタっと本体に張り付く。軽い感じでは外れないので、気がついたらどこかへ落としたということもなさそうだ

 もともと筆者はカメラ構成の違いからiPhone 6 Plusなど、大きい方を使っていたので、12 Pro Maxが特別大きいとは思わなかった。また比較写真にあげているが、現在メインで使っているXperia 1 IIの方が高さが若干高く、これも大きく思わなかった要因の1つでもある。

 幅は扉の写真からもわかるように、男性の手のサイズでギリギリだが何とかなる範囲。それより重量が実測で227gは、長時間片手で操作していると結構重く感じる。ここが許せるかどうかで、12 Pro Maxか、ほかの12系かとなるだろうか。量販店などで実機を確認していただきたい。

 ボタンの配置はiPhone Xと変わらず(SIMスロットだけ逆側へ移動)。ただデザイン的にX/XR/11はエッジが丸かったが、12シリーズは平らになり、5s以前に戻った格好だ。個人的には4S/5頃のデザインが好きだったのでうれしい変更点でもある。

 質感はステンレススチールとテクスチャードマットガラスの背面で文句なし。品があり高級感もたっぷりだ。パネルは、Ceramic Shieldと呼ばれる素材が使われ、耐落下性能が4倍に向上している。表面を爪などで叩くと、Xは重い感じのコンコンと鳴るが、12 Pro Maxの方が軽い感じのコンコンという音がする。筆者は歴代のスマホを含め落としてパネルを割ったことはないが、経験者にとってはポイントが高いと思わるる。

 ディスプレイは、HDR、True Tone、広色域(P3)、200万:1コントラスト比、最大輝度800cd/平方m(標準)/最大輝度1,200cd/平方m(HDR)。文句のつけ所のない性能で実際に綺麗だ。また色域が同じMacBook Pro 16(2019)で同じ画像を表示すると、同じ色になるので、非常に気持ちいい。ただ耐指紋性撥油コーティングされている割には指紋跡は結構つく。

 サウンドは、11シリーズからLightning/3.5mm変換ケーブルがつかなくなり、Lightning接続のイヤフォンに変更されたが、12シリーズからはACアダプタ/イヤフォンがなくなり、Type-C/Lightningケーブルだけとなった。このため有線接続でのイヤフォンは視聴せず、スピーカーだけの音を確認した。スマホのスピーカーとしては鳴りっぷりも十分。これ以上を求めるならBluetooth接続など外部スピーカーを使うべきだろう。