量子ドット搭載で広色域化するFPD

■きれいなディスプレーは好きですか?

量子ドット搭載で広色域化するFPDの画像はこちら >>

■本記事の3つのポイント

量子ドット搭載で広色域化するFPD

量子ドット(QD)は、粒径の大きさを変えることで発光する、光の波長が変わる半導体だ。色のスペクトル半値幅が狭くて波長のピーク値が鋭いことや、励起するための光に長時間さらされていても退色しにくいことから、ディスプレーの色表現を高めたり、4Kや8Kといった高精細テレビにおいて、国際規格のBT.2020が定める広色域化を実現する部材として注目を集めている。

■LEDや有機ELの青色光源と共に採用

QDを搭載したテレビの先駆けは、サムスンの「QLED」テレビだろう。まるで有機EL(OLED)テレビに対抗したかのような製品だが、QLEDは液晶ディスプレーで、LEDバックライトにQDシートを被せることで、色再現性を高めている。

さらに同社は、有機ELでもQDを採用した「QD-OLED」ディスプレーを開発している。QDはカラーフィルター(CF)と同様に使用するようで、青色発光の有機EL光源でQDの緑と赤を励起し、QDCFのRGB(赤・緑・青)の3色については、QDで赤色と緑色を、有機ELで青色を発光させる方法を用いているという。

【次のページ】 最近では、ASUSがゲーミングモニターにミニLED(LEDチップサイズ...

この記事の画像

編集部おすすめ

当時の記事を読む