初心者必読!リモートワークにもゲームにも使えるゲーミングノートPCの選び方

近年、PCでゲームを楽しむ際、より利便性の高いノートPCの利用が進んでいる。それは昨今のゲーミングノートPC製品の充実や性能アップも要因といえそうだ。

先日、GALLERIA(ガレリア)の新ゲーミングノートPCが発表された。新製品の特徴とともに、初心者向けにゲーミングノートPCの選び方を聞いた。

ゲーミングノートPCで見るべきことと優先順位は?

今回話を聞いたのは、ガレリアを手がける株式会社サードウェーブ、執行役員 製品・マーケティング 統括本部長の佐藤 和仁(さとう かずひと)氏だ。

ゲーミングノートPCをこれから選ぶ場合、最低、どの程度のスペックを確保するとよいだろうか。また重視すべき項目の優先順位を聞いた。

「一般的なパソコンの選び方に加えて、スペック表記の中でも、まず『グラフィックス』、次いで『液晶』と『CPU』を重視してもらうのが良いです」

1.グラフィックス

「グラフィックスはゲームによって求められる水準は異なりますが、GeForceの場合、最新世代のRTX30シリーズ搭載製品であれば、不満が出ることはまずないと思います。

光や影を現実同様にシミュレートできるレイトレーシングに対応できるため、非常に美麗な映像でゲームを楽しむことができます」

2.液晶

「液晶はリフレッシュレートという項目が120Hz以上あるものを選んでもらうのがベストです。一般的にテレビやパソコンで使われる液晶のリフレッシュレート60Hz(秒間60コマ)に対して、ゲームの映像処理(フレームレート)は2~3倍の速度で行われているため、ここの開きが大きいと液晶が原因で動作のカクつきが発生してしまいます」

ゲーミングノートPC選びに失敗しがちなこと

また、佐藤氏に初めてゲーミングノートPCを選ぶ場合に、失敗しがちな点を聞いた。

「やりたいゲームの推奨スペックをよく確認せずに、予算優先で買ってしまうことです。

ノートパソコンはパーツの交換がほぼできないため、パワーが足りないと思っても部分的に、あとからアップグレードすることができません。

ゲーミングパソコンは一般的なパソコンよりも高額なため躊躇してしまいがちですが、やりたいゲームの情報をきちんと調べてもらうのが、一番大事です」

インテルとコラボしたGALLERIAの最新ゲーミングノートPCの特徴

「GALLERIA U SERIES」と株式会社サードウェーブ 執行役員 製品・マーケティング 統括本部長 佐藤 和仁氏

2021年11月4日、ゲーミングノートPC「GALLERIA U SERIES」の2モデル「GALLERIA UL7C-R37」と「GALLERIA UL7C-R36」が販売開始した。

「動作性、冷却性、拡張性、機動性、デザイン性」それぞれにこだわり、グラフィックスはGeForce RTX 30シリーズGPU、CPUは第11世代インテルCore i7プロセッサーを搭載している。

初心者必読!リモートワークにもゲームにも使えるゲーミングノートPCの選び方

「GALLERIA U SERIES」発表会の様子

インテルとのコラボは今回に始まったことではない。

「弊社は、インテルと10年以上にわたるパートナーシップ関係があり、我々がゲーミングパソコンを得意としていたこともあり、3年ほど前にゲーミングノートパソコンを一緒に作らないかというお誘いがありました。

結果として、2年前に最初のコラボ製品を発売し、非常に好評をいただくことができたため、今回はそれを超える製品をつくるために前回以上に細かい部分まで一緒に開発を行わせてもらっています」

「GALLERIA UL7C-R37」229,980円(税込)(「GALLERIA UL7C-R36」は189,979円(税込))

GALLERIA U SERIESは、従来の同社製品ゲーミングノートPCと比べて、どう変化したのか。

「先代のコラボ製品で上位にあたる『GCR2070RGF-QC』と比較して、一番重要なゲーム性能の指標であるベンチマークスコアは、UL7C-R36で1.25倍、UL7C-R37は1.31倍の性能まで上がっています。液晶パネルのリフレッシュレートも144Hzだったものを240Hzに変更、これは現行の弊社ラインナップでも最速です。

また、性能向上で発熱量なども上がっていますが、熱伝導率が非常に高い液体金属を用いたことで冷却効率をアップさせ、厚みや重量の増加を極力抑えています」

*ベンチマークはいずれも3D MARK Time Spyの計測値としてWEBにて公開中。

【参考】3D MARK Time Spy計測値GCR2070RGF-QC : 6873UL7C-R37 : 9028UL7C-R36 : 8554

●リモートワークとゲーム両方に使える

また本シリーズは、リモートワークなど仕事での活用もできる仕様にしているという。

「GALLERIAのゲーミングノートはパフォーマンス切換スイッチがあるので、テレワーク中はバランスモードにしてもらうことで、家の中でも静かな環境で仕事ができます。

また、省電力モードにすればバッテリー動作時間を延ばせるので、外に出ても問題なく利用いただけます。ハードウェアのセキュリティ機能も備えていますので、ビジネスでもしっかりとセキュアな運用ができますので、BYODが可能な職場であればぜひ使っていただきたいです。仕事が終わったら、ACアダプター接続でパフォーマンスモードにして、ゲームをプレイしてもらえれば、1日中使い倒していただけます」

最薄部21.6mm、重量約1.96kg、狭額ベゼル液晶ディスプレイ、マグネシウム合金ボディと、軽量・スリムで扱いやすいのも特徴だ。ゲームはもちろん、日常業務やネット利用にも活用できそうだ。

まだまだある!注目の最新ゲーミングノートPC

ゲームノートPCは、どんどん性能がアップしている。他メーカーの最新機種も押さえておこう。今回は、MSIの薄型・軽量ハイエンド製品、マウスコンピューターの最新OS Windows 11を搭載したエントリー向け製品をピックアップして紹介する。

1.高画質・高フレームレートでプレイ可能な薄型・軽量ハイエンドゲーミングノートPC

MSI「Delta 15, AMD AdvantageTM Edition(Delta-15-A5EFK-030JP)」218,000円前後(税込)

エムエスアイコンピュータージャパンが2021年10月14日より、販売開始した薄型・軽量ハイエンドゲーミングノートPC。

CPUは「RyzenTM 9 5900HX」、GPUにはMSIはとして初めてという「RadeonTM RX 6700M」を搭載。あらゆるPCゲームを高画質・高フレームレートでプレイ可能なだけでなく、画像・ 動画編集などのクリエイティブ作業も快適に行うことができるパフォーマンスの高さが特徴だ。

ディスプレイは、リフレッシュレート 240Hz ハイエンドゲーミング液晶パネルを採用し、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)やバトルロイヤルゲームなど動きの激しいPCゲームでもe スポーツ大会レベルの滑らかでスムーズな映像表示が可能という。

また薄さ19mm・軽さ1.9kgと気軽に持ち運び可能で、自宅のほか外出先でも PCゲームを楽しむことが可能だ。

2.持ち運びに適した薄型・軽量ボディに最新OS Windows 11を搭載したエントリー向けノートPC

マウスコンピューター「G-Tune P5-144」159,280円(税込)

マウスコンピューターが2021年10月より販売開始したWindows 11搭載、薄型・軽量なエントリー向けゲーミングノートPC。

CPUは、インテル(R) CoreTM i7-10750H プロセッサー、グラフィックスにはゲーミング性能を重視し、画像/映像処理にも対応したGeForce® GTX 1650 Ti を搭載しているため、マルチディスプレイや4K-UHDの出力など、高解像度環境でも安定した処理と低遅延を実現できる。

エントリー向けモデルながら、FPS系ゲームに求められる動きの速い映像も滑らかに表現できる144Hz対応の液晶パネルの搭載。また、厚さは22.8mm、重量は約2.01kgと薄型・軽量なのでPCを持ち寄ってのゲームプレイや、eスポーツなどの会場への持ち込みなどシーンを選ばず持ち運べるのが特徴だ。

最新のゲーミングノートPCは、グラフィックスやパフォーマンスに優れ、リモートワークにも対応できる点が特徴的だ。初心者は特に、ポイントを押さえて賢くゲーミングノートPCを選ぼう。

※製品についての価格や構成は取材時の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。

取材・文/石原亜香利